香川県議会議長 松本康範様(歯周病治療) 香川県高松市吉本歯科医院
私が吉本歯科医院に予約を入れたのは、知人からの紹介でした。
こう見えて実は歯医者は怖く、小さい頃の悪いイメージのせいか「痛くて怖くて薬品くさい」ところという悪い先入観しか持っていませんでした。
しかし、知人から「とにかく今までの歯医者さんとは全然イメージが違うから行くだけ行ってみたら」と言われ、しぶしぶ予約を入れました。
予約の電話をしてみたら、なんと予約が混んでいて初めての予約を取るのに2週間もかかるというではないですか!
歯医者で2週間も待たされるなんて、正直驚きましたが、そんなに人気があるのなら一度のぞいてみたいなと思い、2週間待つことにしました。
そしてやっと予約の日がやってきました。(嫌いなはずなのになぜか心待ちにしている自分がいました)
ドアを開けて中に入ると、「こんにちはあ」と明るい可愛らしい(というと怒られるかな?)受付の女性が気分よく迎えてくれました。
おやじ心にすっかりスイッチが入った私は、単純にご機嫌になってしまいました。
そして、しばらくすると、カウンセラーという女性が(こちらは大ベテランのようです)近づいてきて、
「松本さま、こんにちは。初診の患者さまには少しお話しをおうかがいさせて頂いているのですがよろしいでしょうか?」と、
これまた丁寧で感じよく声をかけてきたのです。
説明を聞くと、吉本歯科医院では、患者さん一人一人に、
・どういった症状で来院したのか、
・今の悩みはなにか?(歯のことだけでなく、噛み合わせや、全身の症状まで詳しく)
・今までの歯科医院での体験で不快な気分になったことはないか?もし、あるのなら、それはどういうところか?
など、非常に詳しく、しかも、気分よく話を聞き出してくれるのです。
あんまり聞き上手なもので、ついつい関係ない趣味の話しまで盛り上がってしまいました。
ここまで話を聞いてくれてまず思ったことは、「患者の気持ち」をどうにかわかろうと吉本歯科医院全体で努力しているんだなあということでした。
私もいろいろな病院に行きますが、だいたいは、患者と医療の側とはコミュニケーションは分断されています。
なかなかここまで患者の気持ちを聞いてくれるところはないのではないでしょうか
そして、それが終わりやっと診療室に呼ばれました。
エプロンをしてもらい、うがいをし、さあいよいよです。
少しドキドキしてきましたが、いい年したおっさんなので若い衛生士さんの前に「こわいんですが・・・」とは言えません。
「松本さま、大変お待たせしました。吉本です。こんにちは」と院長先生の登場です。
明るい礼儀正しいいまどき珍しい品格のある先生だな、というのが私の第一印象です。
「はい、では、お口あけて下さいね。診させて頂きますね」と、先生。
自慢じゃないけど、私は歯には自信がありました。
虫歯もあまりないし、同級生はもう入れ歯をいれたりしているのに私は全部自分の歯です。生涯、自分の歯でいけるぞ、と自負がありました。
骨の状態を確認するために、レントゲンも撮りました。
問題ないだろう、という先生の答えを待っていた私に驚くべき事実が明かされたのです。
先生:「実は、歯周病がかなり進んでいるんです」
私:「え?歯周病?歯周病って、虫歯のことじゃないですよね?」
(今まで歯医者に通ってきたけど、一度もそんなこと言われたことないぞっ!)少しむっとした私は先生に言いました。
私:「そんなはずはないです。私はいつも歯医者さんでは問題ないと言われていたし、治療も5,6分であっという間に終わってました。レントゲンだって、いつも必要ないみたいで撮ったことなんてほとんどないんですよ」
先生:あいかわらずニコニコ穏やかな表情で
「そうですよね。そう思われるのも無理ないですよね。みなさん同じようにそうおっしゃるんですよ。今から少しお時間を下さい。ご説明をさせて頂きたいんです」
先生は、本腰で話しこむ準備中
私:「・・・ど、どうぞ・・」
先生:「今、おっしゃいましたよね?レントゲンはほとんどとったことがない、治療は5、6分で終わってしまう、と。ここに実は問題があるんです。」
先生:「これが松本さんのお口のレントゲン写真です。ここ、骨が溶けてきてるのわかりますか?」
私:「確かに、レントゲンに骨がうつっていない・・・」
先生:「ところで、松本さん、歯は何で支えられてると思われます?」
私:「え?歯ですか?え〜と、歯ぐきですよ、歯ぐき、このピンクのとこ」
先生:「そうですよね、普通そう思われますよね?でもね、実は歯を支えているのは歯ぐきじゃなくって、骨なんですよ。専門的に言うと、歯槽骨って言います」
私:「ほお〜骨ですかあ。知らなかった」
先生:「歯周病っていうのは、この歯を支えている骨が溶けてなくなってしまう病気のことを言うんですよ」
私:「えっ?骨が溶けるんですか?じゃあ、溶けたらどれくらいで元に再生されるんですか?」
先生:「それがね、悲しいかな・・・一度溶けた骨は二度と元には戻らないんです。溶けたら最後」
私:「骨が溶けるということは・・・・」
先生:「そうですよね、歯を支えている骨が溶けたら・・・・・・」
私:「歯が抜けてしまうってことですか?もしかして!」
先生:「そのとおり!勘がいいですねえ、松本さん!」
私:「・・・・・ってほめられても・・・。じゃあ、抜けたらどうなるんですか?先生!」
先生:「う〜ん、今は歯科技術も進歩しましたのでいろいろできますが、やっぱりポピュラーなのは、入れ歯ですね。」
私:「入れ歯ですか・・・・・・」
先生:「あっ、でも、心配しないで下さいよ。松本さんの歯はまだ大丈夫です。
これからしっかり歯の奥までこびりついたばい菌を機械的に取り除いてゆく治療をしていけば進行をくいとめることができますからね。
それと、そのぶよぶよになった歯ぐきもしっかり引き締めるようにしましょう。
だ〜いじょうぶですよ。任せてください(と満面の笑顔)」
これが私の初めての吉本歯科医院の診察の日の出来事です。
あまりに衝撃的な出来事だったので一言一句覚えているんですね。
だいたい、なんで今までどこの歯医者でもこんな大事なこと教えてくれなかったの??という怒りがこみ上げてきました。
このままほっておいたら総入れ歯になるところだったじゃないか!
とにかく私は吉本先生に救われました。
入れ歯の不快さは、友人に聞いて知っていました。
たった1本入れ歯にしただけで大好きだったステーキも焼肉もすっかり美味しくなくなってしまった、と嘆いていました。味が全然変わってしまうんだそうな。
私は、それからせっせと吉本歯科医院に通い、担当の歯科衛生士さんと二人三脚で歯周病の治療となりました。
そして3,4ケ月通ったある日、担当の歯科衛生士さんが私にこう言いました。「松本さん、歯ぐきがこんなにきれいなピンク色になってひきしまってきましたね。お家でもしっかりブラッシングしてくださっているんですね。私も担当として本当に嬉しいです。これからも頑張りましょうね」と。
いやあ、嬉しかったですね。
学校出てから、いろいろ経験してきたけど、こんなにほめられることってなかなかないもんですよ。
しかも、歯みがきですよ。
しかも、若い女性に。
ほめて育てよ、とはよく言ったもので、私も仕事で教育に関することをやっていますが一番参考になりました。
吉本歯科医院では、一回の治療が結構長いのですが、これだけきっちりやってくれるのなら当然これだけ時間はかかるもんだと今は思いますね。
定期的に撮影するレントゲン写真も先生から説明を受ける前に、「ここの骨はまだありますねえ」なんて、自分で診断までできるようになってしまいました。レントゲン写真の見方なんて、いままで知らなかったですよ。
もっと早く吉本歯科医院に出会っていたら良かったと思いますが、まあ、これもご縁というもので、出会う時に出会うもの。
これからも、よろしくお願いしますよ。
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